障害年金の所得制限!支給停止や金額の基準について解説
2025/05/18
障害年金を検討する際、「所得制限」という言葉に不安を抱く方は少なくありません。とくに、働いて収入がある場合でも受給できるのか、どのくらいの所得で支給が止まるのか、制度が複雑で分かりづらいという声が多く寄せられています。
障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があり、このうち初診日が20歳前の障害や特別障害給付金の対象となる場合には所得制限が設けられています。たとえば、課税所得が472万1000円以上になると障害基礎年金は支給停止の対象です。逆に障害厚生年金には所得制限がないため、高収入でも支給される可能性があります。
こうした制度の違いを知らずに申請を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。本記事では、支給条件や所得の定義、具体的な支給停止のラインなど、申請前に知っておくべき情報を詳しく解説しています。
正しい知識を持つことで、損を避けて制度を有効に活用することができます。今の状況に合った選択ができるよう、まずは制度の仕組みを理解するところから始めましょう。
池袋・大塚障害年金相談センターでは、障害年金の申請から受給後のフォローまで、専門の社会保険労務士が一貫してサポートいたします。身体障害だけでなく、がんや心疾患、うつ病などの精神疾患でも受給の可能性があります。初回相談や出張相談は無料で承っており、外出が難しい方にも対応可能です。また、24時間電話相談を受け付けており、一人ひとりの状況に寄り添った迅速で丁寧な対応を心がけています。ぜひお気軽にご相談ください。

| 池袋・大塚障害年金相談センター | |
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| 住所 | 〒112-0013東京都文京区音羽1丁目15−15 シティ音羽 705 |
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目次
障害年金に「所得制限がある」とはどういうことか?
障害年金の基本的な仕組みと種類
障害年金は、病気やけがによって生活や就労に大きな支障がある方に支給される公的制度で、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。障害基礎年金は国民年金加入者である自営業者や学生、主婦などを対象に、障害等級1級または2級の場合に支給されます。
一方、障害厚生年金は厚生年金加入者である会社員や公務員などが対象で、3級まで支給対象となり、場合によっては一時金も支給されます。なお、障害年金には原則として所得制限はありませんが、例外として20歳前に初診日がある場合や特別障害給付金の受給者には、所得に応じた制限が設けられています。
制度の全体像を整理すると、以下のようになります。
| 制度の種類 | 対象者の例 | 支給等級 | 所得制限の有無 | 月額支給目安(2025年) |
| 障害基礎年金 | 学生、自営業、無職、主婦など | 1級・2級 | 一部あり | 約8万円〜10万円 |
| 障害厚生年金 | 会社員、公務員 | 1級〜3級 | なし | 報酬比例で異なる |
| 障害手当金(厚生年金) | 一定の障害を持ち、労働可能な方 | 非該当 | なし | 約30万円(一時金) |
| 特別障害給付金 | 学生無年金救済対象者など | 法的な等級なし | あり | 約5万円(所得により変動) |
このように、障害年金制度では所得制限があるケースとないケースが混在しており、その違いを正確に理解することが重要です。特に「障害基礎年金(20歳前傷病)」と「特別障害給付金」については、所得に応じて支給額が減額されたり、支給が停止される場合があります。
なぜ「所得制限」という言葉が誤解されやすいのか?
「障害年金 所得制限」という言葉は、制度の一部にしか該当しないにもかかわらず、多くの方に誤解を与えやすい表現となっています。特に障害年金の申請を検討している方にとって、「収入があると受給できないのでは?」という不安は非常に大きなものです。しかし、実際には多くの受給者にとって、所得制限は関係がない場合が大半です。
この誤解の背景には、以下のような要因があります。
- 制度ごとの所得制限の有無が分かりづらい
- 「年収」と「所得」の違いが十分に理解されていない
- ネット上の断片的・誤解を招く情報が氾濫している
- 家族や配偶者の収入が影響すると誤って認識している
実際の制度上、所得制限が課されるのは主に次の2つのケースです。
- 初診日が20歳前である場合(障害基礎年金)
- 特別障害給付金の受給対象者である場合
上記に該当しない障害年金(特に障害厚生年金や一般の障害基礎年金)では、所得にかかわらず支給は継続されます。また、よくある誤解と実態の違いを以下にまとめました。
- 年収500万円以上だと支給されない → 年収制限は原則なし(例外あり)
- パート・アルバイトで働くと支給停止になる → 障害等級に該当していれば支給される
- すべての障害年金に所得制限がある → 一部制度(20歳前傷病・特別障害給付金)のみ該当
- 所得とは「手取り額」を指す → 所得は課税所得(控除後の金額)で判定
- 配偶者や家族の収入が多いと影響する → 判定は本人の所得のみで行われる
このように、障害年金に関する情報は非常に複雑であるため、正しい知識を持たずに判断すると、支給のチャンスを逃してしまうことにもつながります。まずは「どの制度に該当するのか」「所得制限の適用があるのか」を明確に確認することが、誤解を防ぎ、安心して制度を活用するための第一歩です。
障害年金に所得制限が発生する2つのケース
ケース1 20歳前障害による障害基礎年金の所得制限
障害年金における「20歳前障害」とは、初診日が20歳未満の傷病によって障害等級に該当し、障害基礎年金の受給対象となるケースを指します。
この制度は、就労経験がなく保険料を納めていない人に対して年金を支給する特例であるため、一定以上の所得がある場合には支給の公平性を保つ目的で所得制限が設けられています。
判定は前年の課税所得を基準に行われ、基準を超えると支給額が減額されたり、全額停止されることがあります。なお、課税所得とは控除後の所得を指し、年収や手取りとは異なるため正確な理解が必要です。
以下に2025年時点の所得制限基準をまとめます。
- 全額支給:所得981,000円以下 → 制限なし
- 一部支給:所得1,229,000円以下 → 所得に応じて減額
- 支給停止:所得1,229,001円以上 → 支給停止
例えば、給与所得者の場合、課税所得が約122万9000円を超えると障害基礎年金が支給停止になります。この金額は年収ベースに直すと約360万円前後に相当するため、パートやアルバイトで働いているだけでも支給が打ち切られる可能性があります。
また、この判定には「扶養控除」や「障害者控除」などの各種控除の影響も加味されます。所得制限の計算は非常に複雑であるため、下記のようなポイントに注意が必要です。
- 対象となるのは、あくまで「20歳前の初診」であること
- 所得には給与収入以外の不動産所得や事業所得も含まれる
- 配偶者の所得は影響しないが、本人名義の資産収入は影響する
- 学生や障害者控除の適用により所得基準が緩和されるケースもある
制度の適用を誤解して申請しない、あるいは逆に停止対象にもかかわらず申請してしまうといったトラブルが発生しやすいため、支給の可否や減額の可能性については専門家への相談が推奨されます。
このように、20歳前障害による障害基礎年金の受給者は、収入状況によっては大きな影響を受ける可能性があります。就労を検討する際には、あらかじめ「所得制限の計算シミュレーション」を行い、自身の状況に応じた判断を下すことが重要です。
ケース2 特別障害給付金の受給における所得制限
特別障害給付金は、2005年に創設された制度で、かつて国民年金が任意加入だった時代に保険料を納めることができなかった学生などが、後に障害状態となった場合に支援を受けられるよう設けられた救済措置です。
これは、いわゆる学生無年金問題と呼ばれる制度の空白を埋めるためのもので、一定の条件を満たすことで障害基礎年金の対象外であっても月額の給付金を受け取ることが可能になります。ただし、この給付金は障害年金とは異なり、すべての受給者に対して所得制限が設けられており、前年の所得に応じて支給額が減額または停止される点に注意が必要です。
- 全額支給:所得4,721,000円未満 → 支給継続
- 一部支給:所得4,721,000円以上 → 給付金が減額されて支給
- 支給停止:所得5,119,000円以上 → 支給停止
特別障害給付金におけるポイントは、対象者が比較的高年収である場合、支給自体が打ち切られる可能性がある点です。この制度は、あくまで「救済措置」としての性質が強いため、自立した就労が可能とみなされる所得水準に達している場合、給付対象外となります。
また、特別障害給付金の所得判定には以下のような特徴があります。
- 控除後の所得ではなく、課税対象所得が判定基準になる
- 配偶者など扶養家族の所得は影響しない
- 給付金は障害年金と異なり、年金制度に基づかない行政給付
- 年収600万円前後で支給停止となる可能性がある
この制度のもう一つの特徴は、年1回の所得状況の申告が義務付けられており、これを怠ると自動的に支給が停止されることです。申告漏れや期日遅延なども重大な影響を及ぼすため、スケジュール管理が極めて重要になります。
所得制限によって「支給停止」される条件とは?
支給停止対象者になる条件と注意点
障害年金において、すべての受給者が所得制限の対象になるわけではありませんが、一部の制度では所得基準を超えると支給が制限されたり、完全に停止されることがあります。これが「支給停止」と呼ばれる制度上の措置です。とくに障害基礎年金のうち、初診日が20歳前にある場合や、特別障害給付金の受給者に対して適用されるケースが該当します。
支給停止となるかどうかは、前年の課税所得によって判定されます。つまり、「年収」や「手取り」ではなく、税法上の「所得金額(控除後の金額)」が基準となるため、具体的な金額に対する正しい理解が不可欠です。
例えば、20歳前障害による障害基礎年金では、2025年時点での支給停止ラインは以下のように定められています。(障害等級1の場合)
- 全額支給:所得370万4000円以下 → 支給制限なし
- 一部支給:所得370万4000円~472万1,000円 →2分の1の年金停止
- 全額停止:所得472万1000円以上 → 支給が完全に停止される
この制限が適用されるのは、納付歴がないまま障害状態になった方を対象に「救済的に」支給される年金であるため、ある程度の所得があれば「自立可能」とみなされ、制度の趣旨上、支給が見送られることになります。
注意すべき点は、所得の中には以下のようなものが含まれるという点です。
- パートやアルバイトなどの給与収入(控除後)
- 副業収入や事業収入(利益)
- 不動産収入や配当所得
- 一時所得(保険金など)
また、障害年金は申請時だけでなく、毎年の「所得状況届(現況届)」の提出が必要であり、これに基づいて翌年度の支給可否が判定されます。届出を怠ると自動的に支給が停止される仕組みになっているため、注意が必要です。
以下のようなケースでは、無自覚のうちに支給停止対象となるリスクがあります。
- アルバイト収入が年間130万円を超えた
- 不動産の賃貸収入が大幅に増加した
- 控除を申請しなかったため課税所得が高くなった
- 所得状況届を未提出のまま放置した
これらを避けるためには、収入の増減を正確に把握し、課税証明書や源泉徴収票などの提出書類を用いて、確実に所得額を管理する必要があります。特に毎年の確定申告後は、自身の課税所得が支給停止基準を超えていないかを確認することが大切です。
また、支給停止となった場合でも、その年の所得が下がれば再び年金の受給が再開されることがあります。この場合も届出や申請が必要になるため、停止されたからといって諦めるのではなく、年度ごとに状況を確認しておくことが重要です。
制度に対する理解不足によって、支給停止となる方が毎年一定数存在しており、多くは「控除申請忘れ」「届出未提出」「副収入の見落とし」など、回避できたはずの理由によるものです。支給を安定的に受け取るには、所得管理と制度理解の両立が不可欠といえます。
年収1000万円・500万円でも障害年金はもらえるか?
高所得者の中には、「自分は年収が多いから障害年金はもらえないだろう」と誤解している方が少なくありません。実際には、障害年金の支給対象は所得の多寡ではなく、障害の状態(障害等級)と加入履歴に基づいて判定されるため、年収が高くても障害年金を受給できる場合は多くあります。
とくに障害厚生年金に関しては、2025年現在において「所得制限」は一切設けられていません。つまり、年収が500万円でも1000万円でも、障害等級に該当し、厚生年金の加入歴が要件を満たしていれば、受給資格は維持されます。
一方、注意が必要なのは障害基礎年金のうち、初診日が20歳前である方や、特別障害給付金の対象者です。これらの制度には明確な所得制限が設けられており、高所得の場合は支給が一部減額されたり、完全に停止されたりします。
以下に年収と障害年金の関係を制度別に整理しました。
- 年収1000万円/障害厚生年金(1〜3級) → 所得制限なし、受給可能
- 年収500万円/障害厚生年金(1〜3級) → 所得制限なし、受給可能
- 年収1000万円/障害基礎年金(20歳前初診) → 所得制限あり、支給停止
- 年収500万円/障害基礎年金(20歳前初診) → 所得制限あり、条件次第で一部支給
ここで注意したいのは、「年収」そのものではなく、「課税所得」が制限対象になる点です。たとえば、年収が500万円あっても、各種控除が多ければ課税所得は100万円台に抑えられることもあり、支給対象に該当する可能性があります。逆に年収が300万円でも、扶養控除や医療費控除がなければ課税所得が高くなり、支給停止の対象になることもあるのです。
また、支給が停止されている場合でも、以下のような対処で再開のチャンスがあります。
- 所得が下がった翌年に再申請する
- 控除漏れを修正して申告し直す
- 市区町村に所得再計算を依頼する
このように、「年収が高い=障害年金がもらえない」と短絡的に判断するのではなく、制度の細部を理解した上で、受給資格を正しく見極めることが重要です。障害年金は、あくまで障害状態の深刻さと年金制度への加入実績に基づいて支給される社会的保障であり、所得に関係なく公正に適用されるべき制度なのです。
まとめ
障害年金の所得制限は、すべての受給者に適用されるものではなく、主に「20歳前障害」や「特別障害給付金」の受給者に限定されています。これらの場合、課税所得が472万1000円以上になると年金が全額支給停止となるため、正確な制度理解が不可欠です。
一方で、障害厚生年金には所得制限がなく、年収が500万円や1000万円を超えていても、障害等級に該当すれば受給可能です。支給の可否は「年収」ではなく「課税所得」で判断されるため、控除の有無や所得の構造が大きく影響します。
また、支給停止になった場合でも、所得が基準を下回れば再開の可能性があります。毎年の所得状況の提出や、制度変更への対応も重要です。
誤解や情報不足による損失を避けるためにも、正しい知識を持ち、自分の状況に合った対応を心がけましょう。年金制度をうまく活用することが、安心した生活の土台となります。
池袋・大塚障害年金相談センターでは、障害年金の申請から受給後のフォローまで、専門の社会保険労務士が一貫してサポートいたします。身体障害だけでなく、がんや心疾患、うつ病などの精神疾患でも受給の可能性があります。初回相談や出張相談は無料で承っており、外出が難しい方にも対応可能です。また、24時間電話相談を受け付けており、一人ひとりの状況に寄り添った迅速で丁寧な対応を心がけています。ぜひお気軽にご相談ください。

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よくある質問
Q. 障害年金の所得制限は年収いくらからですか?
A. 年収ではなく、課税所得が基準です。たとえば、20歳前障害の障害基礎年金では、課税所得が472万1000円以上になると支給停止になります。扶養控除や保険料控除によって判定額は変わるため、年収だけで判断しないことが重要です。
Q. パートやアルバイトで働くと障害年金は止まりますか?
A. 障害等級に該当していれば、働いていても原則受給可能です。ただし、20歳前傷病など一部の制度では、所得が一定額を超えると支給制限がかかる可能性があります。就労内容よりも所得額がポイントです。
Q. 配偶者や家族の収入が多いと自分の障害年金は減りますか?
A. いいえ。障害年金の所得制限は本人の課税所得に基づいて判定されます。配偶者や家族の収入が多くても、自分の所得が制限基準を下回っていれば支給対象となります。
Q. 所得制限に該当して支給が停止されたら、今後ずっともらえませんか?
A. 一時的に所得が基準を上回った場合でも、翌年以降の所得が下がれば再度受給できる可能性があります。所得状況届を毎年提出し、変化に応じて再判定されます。
Q. 障害厚生年金には所得制限がありますか?
A. 2025年現在、障害厚生年金(1級〜3級)には所得制限はありません。どれだけ年収が高くても、障害等級に該当すれば受給可能です。
Q. 年収500万円や1000万円でも障害年金は受け取れますか?
A. 障害厚生年金であれば受給可能です。ただし、障害基礎年金(20歳前傷病)では課税所得の金額によっては支給が停止されるため、収入の内訳や控除内容によって変わる可能性があります。
Q. 自営業でも障害年金の所得制限は関係ありますか?
A. はい、自営業でも課税所得が判定対象になります。特に20歳前傷病の場合は、自営業での利益額が一定以上になると支給制限の対象になりますので、申告内容や控除額が重要です。
Q. 所得制限の基準は毎年変わりますか?
A. 原則として毎年度、物価や法改正などにより所得制限基準額が見直されることがあります。最新情報は日本年金機構や厚生労働省の公式発表を確認しましょう。
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会社名・・・池袋・大塚障害年金相談センター
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